戦車 パンツァ−・ミュージアム Thun/ トゥーン

スイスの Thun/ トゥーンには 戦車パンツァ−・ミュージアム があります。

ずーっと、行きた〜い! と叫んでいた オタクの F君。

忙しいのですが、ようやく行けました。

観れるのは 平日のみ。。

子供達は もちろん学校ですし、私は全く興味なし

そこで、カメラを手渡し送り出しました

ウチから片道約2時間弱だったそうです。

本人は実物が見れて大満足の様子でしたが、

撮ってきてもらった写真は、、どーでもいい(棒読み)って感じの写り

そこで、どんな様子だったかを聞いてみました。

平日のみ という理由は、

兵舎(スイス・アーミー)の敷地内に在り、国営なので土・日・祝日はお休み。

入場は無料だけれど、入り口事務所?でパスポートを預ける。

(ドイツ語のみの対応/ 凄〜くゆっくり話しくれたそうです)

兵舎への見学は不可。

ミュージアムとは書いてあるけれど、外に展示してあるものだけ。

だそうです。

因みに、見学者はF君の他に お一人様。

行かなくって良かった

Panzermuseum Thun Wikipedia の検索で展示してある戦車の一覧表が

ドイツ語書きですが、写真つきで載ってます。

それと、サテライト撮影の地図にすれば、兵舎の全体を見る事ができます。

広大な場所とはいえ、街の中心部から さほど遠くない所に位置しているのが驚きです。

F君によれば、見学中は演習が行われていたので 大砲の音も聞こえたそうですよ。

マニアでないと分からない良さ?なのでしょうね。

で、次の目標は、英国だ!なのだそうデス。

F君が撮った中から 3枚選んでみました。

酷く今更なシン・ゴジラ感想

ついこないだ、BDで見ました。

今回の「シン・ゴジラ」は随分と評判が良く、私もそこそこ期待して見ていたのですが……正直、私にとっては不満な点が多く、良作とは思えないものでした。今までのゴジラ映画が好きな人にはたまらないものがあるのだろうとは思いましたが。

1 良かった点

いきなりネガティヴなことを書き連ねるのもアレですので、「ここは良かった」と思った点を幾つか。

1−A 家族ドラマや恋愛をバッサリ切っていること

この手の話に余計な家族ドラマや恋愛を無駄に挿入してしまうのが、邦画の悪いところだと私は思っているのですが、それらを完全に排除しているのには、感服しました。

「上等な料理にハチミツをぶちまける」ような真似はせず、素材の良さを引き出そうとしている点は称賛されてしかるべきと思います。

1−B 政治家・官僚に焦点をあてていること

「私にとってはいつものゴジラ映画」と先述しましたが、この点は今までの作品とは大きく異なっている点だと認めざるを得ません。

私は「ゴジラのような巨大な生物が上陸してきているのに、それに対応しようと奔走する政治家や官僚の影が薄いのはいったいどうしてだ?」と今までのゴジラ映画に大きな不満があったのですが、「ゴジラのような大災害にも比肩する、あるいは凌駕する巨大な生物に対応しようとする」政治劇を描写してくれた点は素晴らしいものだと思います。

……が、それ故の不満も出てきてしまいました。

2 面白いとは思えなかった点

2−A そのゴジラ、普通に倒せるよね?

シン・ゴジラ」の劇中ではゴジラを血液凝固剤で凍結させましたが、あの場面を見ていた私の感想がコレ。どう考えても、そのゴジラ、普通に駆除できますよね?

ゴジラを無力化した「ヤシオリ作戦」の大雑把な流れは、

ドローンを大量投入し、これらをゴジラに迎撃させることによってエネルギー枯渇状態に持ち込む→身動きが取れないようにビルなどを爆破してゴジラを固定→血液凝固剤投与

というものでしたが、こんなことをしなくてもあのゴジラは十分駆除できたはずです。

というのも、放射熱線を吐きすぎると休眠状態に入ること、休眠状態でもフェイズドアレイレーダーのような器官を以て近付く飛行物体を感知し、それを迎撃することなどは血液凝固剤および極限環境微生物の完成前に分かっていたことで、さらに大型貫通爆弾でゴジラにとっても無視出来ない大ダメージを与えられることも分かったのですから、通常ならば、これらを組み合わせた作戦が立案されるはずです。

つまり

ドローンの大量投入を陽動とし、これを以てゴジラを疲弊させ、エネルギー枯渇状態を継続させる→本命の航空部隊による貫通爆弾での集中攻撃

となります。貫通爆弾にはB-2でなくともF-15Eが運用できるものがあります。劇中の描写からこれで十分にゴジラを駆除できたはずです。

そして、この点と合わせて残念な点がいくつか出てくることに。

2−B 弾道ミサイルなのか自由落下爆弾なのか?

劇中、パタースンは谷口に核爆弾B83の使用を示唆していますが、その一方で弾道弾の使用も示唆されています。

が、これはちょっと変です。

B83はB-52、B-2、B-1といった爆撃機、F-15E、F-16、F/A‐18E/F、F-22といった戦闘機での運用が想定される自由落下爆弾でおり、これだと投下前にゴジラに迎撃されかねず、ドローンなどの陽動を用意するとすれば、核兵器でなくてもゴジラに十分な打撃を加えられることは既に立証済みです。つまり、自由落下の核爆弾によるゴジラ攻撃には妥当性が存在しません。

対して、弾道弾にはゴジラをピンポイントで狙えるほどの精度はなく、あのような対象物を点で狙うには最も不向きな兵器です。

さらに言うと、弾道弾そのものが迎撃される可能性もかなりあります。あの放射熱線の射程距離がどれほどあるのかはわかりませんが、おそらくはターミナルフェイズでの迎撃が可能なはずです。

要はどちらにしてもそれだけではゴジラを攻撃するには不向きな兵器なのです。

2−C いきなり核兵器の使用に踏み切る国際社会

これが一番変。どう考えてもデメリットがでかすぎます。

極々一部の学者の(しかも確証があるわけでもない)言うことを真に受けて核兵器を使用するのは、明らかに飛躍しすぎで、それまで丁寧に描かれいていた政治劇が一気に安っぽくなってしまいました。

日本の中枢に核攻撃を行えば、難民も大規模に発生しかねませんし、その受け入れに各国は苦慮するはずです。これは(非常に残念なことに)シリア難民の事例などで実証されています。

また、その後の日本復興にも大きく注力せざるを得ず、これは各国経済への重石になるでしょう。そもそも、日本の企業や市場には各国からの投資もあります。経済界が首を縦に振るか、極めて疑問です。

また、核兵器の使用には各国政府の中から慎重論が出てくるのが自然です。「核を使う前に何とか通常兵器で倒せないのか?」とか「貫通爆弾には効果があったと聞いたぞ」とかの声が出てきて然るべき。特に後者は各国軍部で必ず出てくるはずです。

しかもエネルギーが枯渇すると休眠状態になり、その状態でも近づく飛行物体にはオートで迎撃を行ってエネルギーを使用することまでわかっているのですから、「核なんて使わなくとも通常兵器でやってみよう」と上記したような作戦を立案する人が出てこないのは不自然すぎます。

さらに付言すると、外交筋などからも異論が出てくるはず。「核攻撃なんてやったら、日本国民の我が国への印象は最悪になる」とかですね。

日本赤軍のテロを想起して「国際社会に恨みを抱いた日本人の中からテロリストが出てくるかも」なんていうのも考えられるかもしれません。

2‐D ゴジラを暴れさせるためのご都合主義的な演出

最初に上陸したときに、第3形態ゴジラへの攻撃が実行されるはずでしたが、付近に逃げ遅れた住民が発見され、攻撃が中止されることになりましたが……アレ、ちょっとご都合主義的だな、と思いました。

まぁ、この点に関してはリアリティを出すのにも一役買っているので、私の感想がちょっとずれているのかもしれません。

他にも不満点はあるのですが、細かく書き出していくとキリがないし、更に大きな問題点もあると考えているのですが、これらについてはまだまとめられませんので、とりあえずはこのあたりで。

追伸

……いつもゴジラ映画に対しては思うのですが、ゴジラを通常兵器で倒してしまうのはそんなにもタブーな描写なのですかね?

エメリッヒ版ゴジラに向けられている不満点にも「ゴジラが魚雷でダメージを負ったり対艦ミサイルで殺されるのはおかしい」というのがあるようですが、私はむしろ「いや、それらが効かない今までの連中のがおかしい」としか思えないのです。

核兵器のメタファーとしてのゴジラであるとしても、通常兵器で倒してしまうのをタブーとしてしまうのは変だと思うのです。

私は長崎出身で被爆三世ですが、長崎や広島は核攻撃を受けてなお復興しました。そこには超科学や人知を超えた存在など介在していません。普通の人々が必死に頑張って復興したのです。

今回のシン・ゴジラ福島原発事故がモチーフで、だからこそ血液凝固剤での『凍結』といった描写、凍結に尽力したのも普通の人間である政治家、官僚、科学者であり現場で奮闘した自衛隊とそれに協力する米軍などだったという描写は筋が通っているように思います。

それだけに、上記に挙げた不満点を解消してくれるような描写や演出がなかったように見えたのは残念でした。